大型の旅客船で事故が起き、多くのけが人が出たという想定で海上保安庁や消防、医療機関などが合同訓練を実施しました。

◆クジラなどとの衝突で乗客のけがを想定

館内放送「海上浮遊物と衝突しました」

訓練はJR九州の高速船「クイーンビートル」を使って行われ、海上保安庁や消防、警察医療機関など9つの機関から約150人が参加しました。大型の旅客船が海洋生物に衝突し、乗客や乗員50人ほどがけがをしたという想定で、ゴムボートを使って救助隊が駆けつけます。



旅客船に乗り込んだ救助隊や災害派遣医療チームDMATは、けがの程度によって負傷者を選別するトリアージを行い、応急手当を施す手順などを確認していました。

◆けが人の把握で混乱、課題に

また、ヘリコプターを使って重傷者を病院に運ぶ訓練も実施されました。



福岡海上保安部警備救難課・坂本伸男課長「一度対応を間違えると人命に大きく関わる。1人でも多くの命を助けるために関係機関でしっかり連携して対応できるように能力向上に努めていきたい」



訓練を終えた福岡海上保安部は「けが人の把握に少し混乱があった。訓練を繰り返しより効果的な救助手法を見つけたい」と話しています。