知的障害や精神障害がある人たちの自立を支える施設は、お菓子を作って販売しながら利用者に給与を支払っています。もともと時給250円~340円と低い給与が物価高の影響で維持できなくなるおそれが出ています。

◆お菓子の原価が上昇、利益を圧迫

施設で働く人「やりがいはありますよ、楽しいし」「きちんとケーキがふくらんでできたー!というときはいいですよね」
福岡市城南区にあるさざなみ福祉会、精神障害や知的障害がある人たちが働く施設です。手がけているのは、焼き菓子の製造・販売で無添加のプリンやチーズケーキ、シフォンケーキが人気です。笑顔が絶えない職場はいま、ある悩みを抱えています。
さざなみ福祉会・岡本朗理事長「原価が上がると厳しいですね」
焼き菓子やケーキの材料が軒並み値上がりしているのです。シフォンケーキの材料となる砂糖は、8月から約9%、10月からはメープルシロップが、35%、ドライフルーツが、約18%も高くなりました。また5月1日からぷりんのふたの価格も20%上がっています。

砂糖(30kg単価6900円→7500円
メープルシロップ(1.25kg単価)1625円→2200円
いちごのドライフルーツ(500g単価)12500円→14700円
◆時給250~340円がさらに下がる?死活問題に
原材料費は上がっていますが、販売価格はいまのところ据え置きです。

岡本理事長「来てる人の給料は原価を引いた分の利益だったり下請け作業の収入で賄われているので、材料費が上がれば利益は低くなります。今後、給料にも影響してくるとは思いますけど、そう簡単に下げられないので・・・」
就業継続支援B型のこの施設では利用者は時給250円から340円で働いています。これを下げるとなると死活問題です。簡単に下げることはできません。







