福岡市民の文化振興の拠点として愛されてきた福岡市天神の福岡市民会館が3月23日、61年の歴史に幕を下ろしました。
閉館式典には、多くの市民が詰めかけ、市民会館との別れを惜しみました。

3月23日、大ホールで開かれた閉館の記念式典では、福岡市の高島宗一郎市長が挨拶し、福岡市民会館の梶原雅敬館長に感謝状が手渡されました。

会場に詰めかけたのは、約3000人の応募の中から抽選で選ばれた1500人の市民。

建物や記念モニュメントなど会場のいたるところで写真や動画を撮影して別れを惜しんでいました。

訪れた市民「小さいころ来たことあるし、同じ年なのよこの会館と。同じように定年退職する気持ち」

訪れた市民「なつかしくて昔のことを思い出してね。いろいろ舞台をみました。ペギー葉山と握手したとか。お疲れ様ご苦労様。今後は市民ホールに期待して行かせてもらいます」

福岡市民会館は、1963年(昭和38年)に1770席ある大ホールを持つ当時、西日本最大級のホールとして建てられ、こけら落としの「能」で幕を開けました。


1966年(昭和41年)には美容技術者が日ごろの訓練の成果を競い合う全国大会の県予選が開催。

当時最先端のヘアスタイルに会場もくぎ付けになりました。

同じ年に開かれた高校生が集まった催しは福岡県内27の高校が参加した音楽会。
高校音楽の振興と学校間の連絡を密にしようと企画されたものです。
このように、市民の芸能や文化活動になくてはならない施設として60年以上愛されてきました。