「一票の格差」を是正せずに行われた去年の衆議院選挙は、憲法に違反するとして、弁護士グループが選挙の無効を求めていた裁判で、7日 福岡高裁は合憲と判断し訴えを退けました。

これで、全国16か所で起こされた同様の訴訟は、すべて合憲判断が示されたことになります。

この裁判は福岡・佐賀など九州5県の弁護士グループが去年10月の衆議院選挙は「一票の格差」を是正せずに行われ、憲法に違反するとして、選挙の無効を求めていたものです。

一票の格差をめぐっては、2022年、選挙区の有権者数に応じて定数を「10増10減」する改正公職選挙法が施行されました。

しかし、去年の衆議院小選挙区の「一票の格差」は最大2.06倍の開きがあり、最小の選挙区(鳥取1区)との差は、福岡でも2区、3区、5区で2倍を超えました。

7日、福岡高裁は憲法に違反しないと判断し原告の訴えを退けました。

同様の裁判は14の高裁などであわせて16件起こされていて、7日の福岡高裁判決を受け、16件すべてで合憲の判断が示されたことになります。