「銀河鉄道999」などの人気作品で知られる漫画家の松本零士さんが今月13日に亡くなりました。かつて松本さんがある作品を残した鹿児島県の指宿市では、松本さんの死を惜しむ声が聞かれました。

「銀河鉄道999」や「宇宙戦艦ヤマト」など、数多くの作品を世に送り出した松本零士さん。今月13日、東京都内の病院で85歳で亡くなりました。

この映像は44年前の1979年、松本さんが指宿市を訪れたときのものです。

(松本零士さん)「ネッシーのイメージが頭にあるが、こっちが本家本元になるような、ネッシーの5倍くらいあるような、古代怪獣と宇宙的なものが織り交ざったような怪奇なものを描いてやる」

松本さんが描いた赤と白の龍のような生き物。池田湖に生息するとされ当時、大きな話題となった未確認生物の「イッシー」です。

1979年、松本さんはおよそ20人の漫画家とともに池田湖を訪れ、イッシーを描きました。この時、松本さんは夢を持つことの大切さを語っていました。

(松本零士さん)「夢は一番大事。夢をかけて水面を見る。(イッシーが)いると思うだけでも楽しい」

松本さんが描いた「イッシー」は、今も池田湖の湖畔のお土産販売やレストランなどがある池田湖パラダイスに飾られています。
20日は訃報を知った観光客らが、在りし日の松本さんをしのびながら作品に見入っていました。

(観光客)「(イッシーは)かわいい。次々と新しい物語が出てくるのをわくわくしていた」
「銀河鉄道999が懐かしいと話したところだった。残念」

(池田湖パラダイス 松岡光政社長)「松本先生がいきいきとしたイッシーを描いてくれているので、作風を見て心に焼き付けてほしい」

鹿児島でも夢を描いてくれた松本零士さん。後日、お別れの会が開かれるということです。