ブームに沸く”観葉のまち”指宿市 その秘密は温泉
この「観葉植物ブーム」で盛り上がっているのが薩摩半島の南にあり、砂蒸し温泉などで知られる鹿児島県指宿市です。鹿児島は愛知に次いで全国2位の観葉植物の生産県で、指宿市は県内の大部分のおよそ100の農家が200種類以上の観葉植物を育てる、自他ともに認める”観葉のまち”なのです。
指宿市では観葉植物の栽培が70年以上続いていますが、その理由の一つが指宿名物の温泉です。ビニールハウスでは冬場の温度と湿度を保つため、パイプで温泉が流されています。

売上減も”秘策”で逆転 コロナ禍も追い風に
指宿市の観葉植物はかつては企業のオフィスやホテルへのリースが中心でしたが、2008年のリーマンショック後は売り上げは減少傾向が続いていました。そこである”秘策”を打ち出したのです。(JAいぶすき 中濵龍二観葉センター長)「大鉢の需要の見直しをした。様々な樹形や大きさを小さくしたりして売り上げにつながった」

それはリース用の大きな植物から、一般の家庭にも置きやすい中サイズ・小サイズの植物への転換です。それが世間のニーズにはまり売り上げは上昇。そこにコロナ禍の巣ごもり需要も重なり、去年の出荷額は13億円あまりで過去最高となりました。最近はふるさと納税の返礼品としても人気で、去年はウナギや果物をおさえて2位に躍り出ました。

(観葉植物農家)「商品がない状態です、売れすぎて」
(JAいぶすき 中濵龍二観葉センター長)「普段買わない層の需要も今あがっていて、これを何とか維持したい。全国に産地指宿を発信したい」