鹿児島出身のシンガーソングライター・長渕剛さんが、鹿児島市のクリニックに巨大な壁画を描きました。モチーフとなったのは2輪のひまわり。その作品に込められた長渕さんの思いとは?

(長渕剛さん)「先生、一緒に希望に向かいましょう。その言葉を合言葉にがっちりと握手をして、全身全霊で絵を描いた」

寄り添うように咲く2輪の大きなひまわり。『僕は君のためにずうっとずっと咲くよ』との詩が添えられています。

鹿児島市与次郎の米盛病院の敷地内に4月に開院したクリニックのロビーに、長渕剛さんが今月15日から3日かけて描いた、幅およそ6メートル、高さおよそ4メートルの大作です。

長渕さんが2年前に、新型コロナとたたかう医療従事者を励まそうと東京の病院の屋上でライブをしたのに感銘を受けた米盛公治理事長の依頼で描かれました。

ひまわりをモチーフにした理由について、長渕さんは。
「ひまわりは、灼熱の太陽に挑みかかるようにせり出して咲く。その生命力は決して逃げない、伸びやかな生命力に感動する。だから大好き」

そして、2輪が寄り添う姿にも思いが込められています。
「俺が俺がではなく、君のため、おまえのため、たった一人のために咲き生き続けたいと、心から思うようになった。
患者と医者の関係、患者と看護師の関係。人間と人間の、誰のために咲き生き続けるか。(絵から)感じてほしい。良い花に育っていく予感がしている」

(社会医療法人緑泉会 米盛公治理事長)「心配で不安があって、とても苦しい気持ちのときに、あのひまわりを見て勇気づけられる気持ちになってほしい。本当にイメージ以上だった」

長渕さんが描いた壁画は、20日から与次郎米盛クリニックを訪れた人が見ることができるようになりましたが、新型コロナ対策のため、当面は見学を目的にした入館はできないということです。