鹿児島市の住吉町15番街区を整備する最優秀提案者に、今月、鹿児島サンロイヤルホテルを運営する鹿児島国際観光が選ばれました。24日開かれた県議会で応募が1社だったことに対し疑問や不安の声が相次ぎました。

住吉町15番街区を巡っては、鹿児島市与次郎にある鹿児島サンロイヤルホテルが、老朽化による移転・建て替えのため県に貸し付けを要望しています。

これに対し県は、土地の利活用を希望する事業者を公募し、今月3日、評価委員会が鹿児島サンロイヤルホテルを運営する鹿児島国際観光を最優秀提案者に選定しました。

しかし、公募には鹿児島国際観光1社しか応募がなかったことに、24日の県議会では、疑問や不安の声が相次ぎました。

(湯浅慎太郎県議)「同業他社が手を下げたのは、あの場所では生業が成り立たないからという判断をしたのでは」

(県観光・文化スポーツ部 桑代毅彦部長)「収支計画上は、ランニング(継続的な運営)が満たされる形で計画を作っている」

(湯浅慎太郎県議)「利益上げられない場合に、県としての責任は少しはあるのでは。県として補てんする可能性が出てくると危惧している」

(県の担当者)「原則、事業者の責任においてと整理されている。県が補てんするということは想定していない」

(瀬戸口三郎県議)「(応募が)1社しかなかったということだが、はじめから分かっていたのでは」

(県の担当者)「最初から1社となることを想定はしていない。複数の事業者が応募すると期待していた」

また、24日は、県の新たな総合体育館についても取り上げられました。9億円に上る設計費が6月議会で可決されましたが、撤回や整備見直しを求める県民からの陳情が開会中の県議会に新たに112件提出され審査の結果、すべて不採択になりました。