トカラ列島近海(諏訪之瀬島付近)で9月17日から続いている地震活動は、19日現在も継続しています。福岡管区気象台によると、17日21時55分に発生したマグニチュードM4.7の地震で、鹿児島県十島村・諏訪之瀬島で震度5弱の揺れを観測しました。気象台は、今後1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意するよう呼びかけています。

福岡管区気象台 資料より

地震回数は67回、活動継続中

諏訪之瀬島付近での地震活動は、9月17日20時頃から始まり、19日14時00分までに震度1以上を観測した地震が67回発生しています。内訳は、
・最大震度5弱が1回、
・最大震度4が3回、
・最大震度3が12回、
・最大震度2が19回、
・最大震度1が32回となっています。

福岡管区気象台 資料より

今回の地震活動で最大規模だったのは、17日22時00分に発生したM4.8の地震で、諏訪之瀬島で最大震度4を観測しました。最も強い揺れを観測したのは17日21時55分に発生したM4.7の地震で、諏訪之瀬島で震度5弱を記録しています。

日別の地震発生状況

地震の発生状況を日別に見ると、活動が始まった17日は20時から24時までの間に34回の地震が発生し、最も活発な状態でした。その後、18日には12回、19日は14時までに21回の地震が観測されています。

特に19日は午前8時以降、再び地震活動が活発になっており、8時から9時の間に4回、9時から10時の間に6回の地震が発生しました。8時から10時の間には、諏訪之瀬島で最大震度4を2回観測する地震が発生しました。

地震の原因は

一連の地震活動について、気象台は「火山性地震」とみていて、諏訪之瀬島の西から南西にかけての震源地には、やや深いところにマグマだまりがあるとみられています。地下でマグマや水蒸気などの流体が動くことで地震が起きていると考えられています。
一連の地震で、諏訪之瀬島・御岳火口の火山活動が活発化する兆候は今のところ観測されていないということです。

諏訪之瀬島 気象庁カメラ 

防災上の留意事項

福岡管区気象台は、1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意するよう呼びかけています。
噴火警戒レベルは、2の「火口周辺規制」が継続中で、気象台は御岳火口からおおむね1.5キロの範囲で大きな噴石に警戒するよう呼びかけています。