県内はきょう8日、線状降水帯が2度発表される記録的な大雨となり、霧島市では一時、大雨特別警報が発表されました。姶良市では、崩れた土砂が住宅を直撃し、住人1人と連絡がとれなくなっています。

県本土では8日未明に2回、線状降水帯が発生し、午前5時には霧島市に大雨特別警報が発表されました。

姶良市では1時間に111ミリの猛烈な雨を観測。霧島市溝辺では107.5ミリの猛烈な雨を観測し、統計開始以来、最大となりました。霧島市では、おととい6日の降り始めからの総雨量が500ミリを超え、8月の平年値のおよそ2倍に達しています。

被害も相次いでいます。姶良市蒲生町では住宅の裏山が崩れて1棟が全壊し、60代の母親と30代の次女が救助されました。警察と消防は30代の長女が取り残されている可能性があるとして捜索しましたが、8日の捜索は終了しました。

(女性の伯母)「早く見つかってほしい」

連絡がとれなくなっている女性は、新聞配達の仕事を小中学生のころから20年ほど続けていたといいます。

(勤務先の新聞販売店の所長)「黙々と自分のするべきことをする、そんなタイプでしたね」

女性の父親も、同じ職場で午前2時ごろから勤務していました。女性は午前4時ごろいつも出勤していて、これまで無断欠勤はなかったといいます。

(勤務先の新聞販売店の所長)「4時半もまだ凄かったんですよ、雨が。だからこの雨では来れないのかなと。具合が悪いとかでも前日には必ずきちんと連絡をくれる子。5時になっても来ない、もうおかしい、明らかに。何らかの状態で来られないんだろうなという感じ」

霧島市の大雨特別警報は午後1時半に大雨警報に切り替わりました。しかし、これまでの雨で土砂災害の危険度は高まったままです。

薩摩、大隅地方ではあす9日夕方にかけて再び1時間に50ミリの非常に激しい雨が降るおそれがあります。気象台は9日夕方まで土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水、氾濫に警戒するよう呼びかけています。