「匿名・流動型犯罪グループ」通称・トクリュウについてです。県内では去年、トクリュウの犯行とみられる事件で95人が摘発されていたことが分かりました。
SNS上で実行役を募集し、各地で強盗や窃盗などを行う「匿名・流動型犯罪グループ」通称・トクリュウ。主犯格や指示役が匿名性の高い通信手段を使うなどして「匿名化」される一方、SNSなどで募集された末端の実行役はメンバーを入れ替えながら犯罪行為を行うため、実態の把握が難しいとされています。
警察庁のまとめではトクリュウの犯行とみられる事件の摘発人数は去年1年に全国で1万105人に上りました。
県警によりますと、鹿児島県内では95人が摘発されそのうち、43人がSNS上で闇バイトの募集を通じて犯罪行為に及んだということです。グループは多様な犯罪行為で資金を獲得しているとされていて、主な犯罪の種類では詐欺が33人、窃盗と薬物事犯が6人ずつでした。
県警はトクリュウによる犯罪とみられるケースとして、県内でも警察の番号を偽装して電話をかける特殊詐欺が増えているとして「警察からの突然の電話の際は相手の名前や所属を聞いたうえで、一度電話を切って再度近くの警察署に掛け直すなど十分注意してほしい」と対策を呼びかけています。