後継者不足が課題の伝統工芸品・大島紬で県外からの若い職人育成に向けた職場体験が奄美市で始まりました。
この職場体験は、県外の学生らを対象に大島紬を織る後継者を育成しようと、鹿児島県が行っています。
初日の29日は、奄美大島の織元への内定がすでに決まっている東京の専門学校生と神奈川の会社員のあわせて2人が締機に挑戦しました。
締機は40もの工程がある大島紬の製作工程のひとつです。図案をもとに絹糸の色を染めたくない部分に綿の糸を事前に織り込むことで、その後の染めの段階で染める部分と染めない部分の微妙な風合いを生み出す重要な工程です。
2人はアドバイスを受け、綿糸を織り込んでいました。
(東京の専門学校生・小口恵泉さん)「自分のデザインで自分が考えた大島紬をいろんな人に見てもらいたいなと思っています」
(神奈川の会社員・岸涼香さん)「すごくきれいだね、かわいいね、自分が着てみたいと思われるような作品を作っていけたらいいなと」
本場奄美大島紬協同組合などによりますと、県内の大島紬の職人は2007年には4600人余りでしたが、18年間でおよそ1000人にまで減っていて、後継者育成が課題です。