鹿児島県内で今、献血に協力する人が減少し、162人分の輸血用の血液が不足しています。冬場は毎年、協力者が減る時期ですが、今年はさらに深刻なようです。

鹿児島市鴨池の県赤十字血液センターです。27日、医療機関へ輸血用の血液を届ける準備に追われていました。しかし、保管庫を見ると…。

(記者)「A型の血液製剤が保管されていて、安定供給のためには3段目まで必要だということですが、空の状態です」

輸血への影響がすぐに出る状況ではありませんが、安定供給に必要な3日分の在庫量は、A・O・B型で確保できていません。

今月、九州沖縄8県では、医療機関が必要とする血液製剤の数は予測より増えています。一方で、献血の協力者数は予測を下回る状況が続いています。

冬場は協力者が例年、減少する傾向にありますが、今年はさらにインフルエンザの拡大が影響しているといいます。

(県赤十字血液センター献血推進課 江口秀平主事)「献血バスを出しても、インフルエンザが企業で流行っていると、いつも献血していた人ができない。献血いただけなかった会場が多くあった」

県内の献血者数は、今年に入って今月26日までに2996人で、去年に比べ100人ほど減少。血液センターはメールやホームページで協力を呼びかけ、27日は朝から献血に訪れる人もいました。

(鹿児島市50代)「足りないと聞いていたので来た。誰かの役に立てると聞いてるので、健康なうちはしたい」

(県赤十字血液センター献血推進課 江口秀平主事)「持続的に献血をたくさんの方にご協力いただけるとありがたい」

呼びかけで一時的に献血者数は増えましたが、計画していた人数には162人届かず、献血バスでの会場を増やすなど対応していきたいとしています。

献血バスの運行情報は、県赤十字血液センターのHPに掲載されています。