きょう16日まで野鳥の保護などについて考える「愛鳥週間」です。
これから暖かくなるとエサとなる虫も豊富になり野鳥たちの子育てがピークを迎えます。県内では、鳥たちが巣を作り子育てに奮闘中です。

(記者)「巣があるのは、園の外壁にあるこちらの換気口。親鳥が見えると、ぴよぴよというヒナの声も聞こえてくる」

鹿児島市の紫原幼稚園では、10年以上前から毎年この時期になると直径10センチほどの換気口にムクドリが巣を作ります。

(花月敏郎園長)「毎年必ず巣を作っている。ここ数日鳴き声が大きくなってきている」

ことしは大型連休あけに子どもたちが鳥の鳴き声に気がつきました。

(園児)「(親鳥は)赤ちゃんと一緒に丸いところで寝るんだよ」

16日は親鳥が巣に出入りする様子が見られ、エサとなる虫などを運び入れると、ヒナたちの元気な声が響き渡っていました。

ムクドリが子育てに奮闘する様子を園児たちも大切に見守ります。

(園児)「丸いところに入っていった。虫のおやつをあげる」

ヒナたちは今月下旬には巣立ちを迎える予定だということです。

(花月敏郎園長)「子どもたちには親鳥の姿に自分の親を重ねてほしい。親への感謝の気持ちをムクドリの子育てを見ながら育んでほしい」

新緑が輝く、出水市の野山。

自然の中大きなカメラを構えるのは、新村健市さん(84)です。この山で、20年以上、野鳥を撮り続けています。

(新村健市さん)「きょうは天気が味方してくれて最高」

20メートルの大木の間に小鳥の巣を発見しました。シジュウカラの巣です。

さっそく、シャッターチャンスを伺いますが...

(新村健市さん)「今度は失敗しないように撮るぞ」

素早い鳥の動きに、タイミングを合わせるのも至難の業です。

新村さんは20歳の時にカメラをはじめ、地域の行事や四季などを撮影して来ました。これまでかかった機材費は、1000万円以上にのぼります。

新たな野鳥が見つかったようです。スズメと同じ大きさの、ヤブサメです。近くには、ヒナもいました。

すると、新村さんは…

(新村健市さん)「自然環境に近い形でカメラ構えるのが良いと思って」

鳥たちを驚かせないよう、迷彩柄のテントの中に入り自然に擬態。慎重にヤブサメが子育てをする瞬間をカメラに収めます。

(新村健市さん)「知らないところで、小鳥さんは一生懸命頑張っている。深山に入って鳥の働きを見て感動している」

森は野鳥の住み家。自然の営みに感謝をしながら、きょうもシャッターを切ります。

平川動物公園によりますと、野鳥の子育てがピークを迎えるこの時期、人が巣に近づきすぎると親鳥が危険を察知しヒナごと巣を放棄してしまうこともあるため、巣を見つけても遠くから優しく見守ると良いということです。

※花月さんの「花」は「4画くさかんむり」