愛媛県今治市の山林火災は発生から9日目を迎え、ようやく鎮圧が発表されました。避難指示もすべて解除されています。

31日午前11時、愛媛県今治市の朝倉地区に住民たちが待ち望んでいた情報が届きました。

今治市の林野火災は31日、鎮圧が発表されたため、午前11時すべての避難指示を解除しました。

住民
「言葉にならないくらいうれしい。これを待っていた、鎮圧を。種火が残っていないことを祈っている」
「ほっとした。1日でも早くと思っていたが、ようやく鎮圧。安心して寝られる。こんなことは二度と起きてほしくない」
「ずっと消防車の音とヘリコプターの音が止まない1週間だったので、やっと穏やかな日々。サイレンの音を聞かずに過ごせる。しばらくは防災意識をみんな持っているので心配せずに過ごせる」

火災現場の山林では30日から煙が確認されなくなっていて、31日午前、山肌に温度が高い場所が残されていないかなどの調査が行われました。

消防隊も現場の山に入り、最終的な確認が行われました。

そして、この後開かれた今治市の災害対策本部会議で、熱源は確認されず延焼の恐れがないことが報告されました。

今治市 徳永繁樹市長
「本日11時をもって火災は鎮圧したことを発表する」

焼損面積は、隣接する西条市を含め442ヘクタールと、愛媛県内で起きた山林火災としては平成以降、最悪の被害となりました。

また、飛び火などによって住宅や倉庫など22棟が被害を受けました。

市は、今後も鎮火に向けた活動を続けることにしています。

広島や香川などから応援に入っていた緊急消防援助隊は、一部のヘリを除き、撤収しました。

高松市の消防隊員
「よかった。やっとかという感じ。今治市民の方が不安に思っているから早めに鎮圧が出たのはいいと思うが、まだ火種が残っているかもしれないし注意は必要なのかなと思う」

また、今治市の長沢地区と緑ヶ丘団地で継続されていた避難指示は解除され、これで今回の山林火災による避難指示はすべて解除されました。