国の文化審議会は、愛媛県宇和島市吉田町に伝わる「吉田祭のお練り行事」を、国の重要無形民俗文化財に指定するよう、文部科学大臣に答申しました。

先週金曜日の午後5時、答申の一報を受けた宇和島市の吉田支所では、およそ10メートルの懸垂幕が掲げられた後、集まった保存団体のメンバーらおよそ50人が万歳三唱で喜びました。

宇和島市 岡原文彰市長
「江戸時代から続くこのお練りというもの、国に認められる方向となりました。ただこれはスタートラインに立ったことだとも思う。今後の吉田の未来を懸けて、ともに歩んでいけたら」

「吉田祭のお練り行事」は、宇和島市吉田町にある八幡神社の秋祭行事で、練車とよばれる人形屋台や牛鬼のほか、藩政期の祭礼の様相を伝える御用練りなど、多彩な出し物が陣屋町として栄えた地域を練り歩きます。

愛媛県教育委員会によりますと、練物と呼ばれる様々な出し物で構成される行列を伴う南予の祭礼の特徴をよく伝えていて、祭りの地域的展開などを理解する上で重要と評価されたということです。

「吉田祭のお練り行事」が指定されれば、国の重要無形民俗文化財は、県内では3件となります。