岩手県大船渡市の建設会社が、新たな事業として陸上での海ぶどうの養殖に挑戦しています。
半年にわたる試行錯誤を経てきょう初めての刈り取りが行われました。

「1本1本が長い。ほら、すごくないですか」
「立派ー。ちょっと泣きそう」

和名「クビレズタ」=一般的には「海ぶどう」の名で知られる海藻を養殖しているのは大船渡市三陸町綾里の古川建設です。
こちらの会社が海ぶどうの養殖をスタートしたのは2024年10月。

震災復興事業が落ち着いた後の減収を補おうと、新たな事業として取り組んでいます。養殖場所は会社の敷地内にあるコンテナです。
海ぶどうは海水温の影響を受けない陸上養殖が可能ですが、安定供給を目指して半年に及ぶ試行錯誤を重ね、ようやく満足のいく海ぶどうができました。

(古川建設 古川健社長)
「つぶ独特のプチプチとした食感があってとてもおいしいです」

2025年2月に市内で発生した大規模な山林火災では近くまで火の手が迫りましたが、会社や養殖施設は無事でした。

(古川建設 古川健社長)
「被災した地域の人たちに何か活力になれればいいなとは思っています」

2日刈り取られた、およそ28キロの海ぶどうはゴールデンウイーク明けに大船渡市内の産直施設「スター市場」に出荷されるほか、市内や奥州市の飲食店でも味わうことができます。