7月、札幌・ススキノで起きた、男性が殺害され、首を切断されるという凄惨な事件は、29歳の女とその両親が逮捕されるという、異例な展開をたどり、親子3人は、現在、刑事責任能力があるのかどうかを判断する鑑定留置中です。
 事件から5か月あまり…「捜査」と「心理学」の2人の専門家が、事件の深層に迫ります。

シティ総合法律事務所 中村浩士弁護士
「犯行の異様性、それから家族の関わりの異常さ、そういったところに特異性を感じた」

 元検察官の中村浩士弁護士です。
 強盗殺人など数々の捜査を指揮した経験をふまえても、今回の事件は「難しい」と話します。

シティ総合法律事務所 中村浩士弁護士
「捜査官としても本当に真相が見えづらい、わかりかねる部分が多いだろう」

 事件が起きたのは、今年7月。

貴田岡結衣記者(7月3日)
「遺体発見から一夜明けましたが、現場には規制線が張られ、中では現場検証が行われています」

 7月2日、ススキノのホテルの一室で見つかった、頭の部分がない男性の遺体。

事件現場となったホテル(7月・札幌市中央区)

 警察は、男性と一緒にホテルに入った人物が事情を知っているとみて、殺人・死体遺棄事件として捜査を開始。
 その人物が、ホテルから出てきたのはわずか3時間後。
 男か、女か。犯人像が絞り切れない中、捜査本部は240人態勢で聞き込みなどを実施。
 解明には時間がかかるかと思われましたが…3週間後、事件は急展開しました。