JA北海道の樽井功会長は、ことし1年の道内の農業を象徴する漢字一文字に「米」を選びました。

樽井功会長(25日会見)
「ことしは『米』です」
25日午後に開かれた今年最後のJA北海道の定例会見で樽井功会長は、国から今後の食料自給率の目標が示されたことや、アメリカによる関税措置を巡る動きがあったことなどに触れ、「変化の多い一年だった」と振り返りました。
そのうえで、コメの小売価格が高止まりしている状況に触れ「一般の消費者にとって、必ずしも受け入れられる価格にはなっていないが、日本人の主食であるコメや食料安全保障について、国民に考えてもらう一年になった」と説明しました。
また、アメリカとの関税交渉については「今後の関税の在り方は、日本の農業にとって重要な局面になる」として、ことしを表す一文字に「米」を選んだと話ました。
一方で、来年に向けては民間のコメ在庫が来年6月末に229万トンの見通しであることや、アメリカからの輸入米、およそ8.9万トンが外食や、小売に流通している現状を挙げ、「米価が暴落しかねない状況だ」と需給バランスへの懸念も示しました。
樽井会長は「再生産や再投資が可能な価格を守らなければ、10年先の稲作は守れない」として、今後も国や関係者と意見交換を重ねながら対応していく考えを示しました。







