“がんサバイバー”という言葉をご存知でしょうか。がんを体験し、不安を乗り越えながら、今を前向きに生きる人たちのことです。
症例が少なく治療法も確立されていない稀ながん、希少少がんと向き合いながら活躍する、シンガーソングライターのメッセージです。
《8年前に感じた体の異変…希少がんの宣告》
シンガーソングライター・佐脇由佳(さわき・ゆか)さん42歳。
札幌と帯広を拠点に、自らつくった歌を、北海道各地に届ける活動をしています。
歌で、同じ苦しみを抱える人の力になりたい。歌は、自分が生きている実感でもあります。
身体の異変を感じたのは、2017年のことでした。
佐脇由佳さん(42)
「お腹触ってたらコロンって指に当たって。近くの産婦人科に行って診てもらったら、女性は結構(子宮筋腫を)持っているから、大体は良性だから、半年後、診せにおいでみたいな感じで」
子宮筋腫―。
30代女性の3人に1人、40代で2人に1人という割合で発症する、婦人科の疾患です。
しかし、半年が経って、再び診察を受けに産婦人科を訪ねると、思いもよらない言葉を告げられます。
佐脇由佳さん(42)
「2個並べて画像を見せてもらって『こっちあなた、こっち亡くなった患者さんなんだけれど、あなた放っていたら、亡くなるよ』みたいなことを結構、バシッて言われて」

体を蝕んでいたのは、子宮内膜間質肉腫でした。
人口10万人あたり、6例未満の稀ながん、希少がんの一つです。患者数が少なく、治療法も確立されていません。
佐脇由佳さん
「希少がんなので、症例数が少なくて、先もあまりわからないみたいで。ダメになっちゃう可能性が高い、転移先もあるから」