車の通信システムを"乗っ取る"手口
CANとは『Controller Area Network』の略で、車の制御を司る通信システムのこと。ほぼすべての車で採用されるこのシステムに「侵入」し、"乗っ取る"ことから「CANインベーダー(CAN “侵入者”)」と呼ばれています。

(山田晃史 理事)
「カギがなくてもエンジンをかけたり、ドアを開けたりすることができる」
一般には流通していないこの装置を、カーセキュリティの機器を販売する会社で、見せてもらいました。一見、モバイルバッテリーのように見える、手のひらサイズの装置。本体には赤と黒のボタンがひとつずつあり、ケーブルの先には、ピンが2本出ています。



(加藤電機 加藤学 社長)
「闇のサイトで販売されていて、以前は80万円や100万円以上の価格で売られていた。そういうところで犯人は調達して、盗難に使っている」
犯行の多くは、このように車のサイドパネルを外してピンを刺し、システムにアクセスするといいます。撮影用にボンネットを空けた状態で試してもらいました。