第7波真っただ中の名古屋大学病院は、いまどんな状況なのでしょうか。最新の内部映像です。

遠くから近づくサイレンの音。駐車場の入り口で音が止みます。ここは昭和区の名古屋大学医学部附属病院。第7波でコロナ患者が次々に運ばれています。

「苦しくないですか?大丈夫ですか?」

男性は自宅療養中に症状が悪化。自ら救急車を呼びました。

血液中の酸素量を表す数字SpO2が、健康なら95以上であるところ85と危険な状態でした。

コロナ病床のベッドも多くが埋まっています。自力呼吸が難しく、人工呼吸器を付けている人も少なくありません。


このベッドでは「人工肺」ECMO(エクモ)を装着しています。エクモは重症で肺が機能しなくなった患者のために、血液を外に出して、機械で酸素を含ませ、体内に戻す装置です。



心筋炎を併発して、心臓の働きも悪くなり、機械で補助せざるをえなくなった患者も、ECMOを使用しています。ECMOは救命の最後の手段で、名古屋大学病院でも、第6波ではほとんど使われることがありませんでしたが、今は出番が増えています。

別の患者は、新型コロナが元で、心筋梗塞を起こしましたが、何とか一命を取り留めました。患者の横に積み上がっているのは一つ一つが薬の点滴装置。重症化すると、たくさんの薬を併用する必要が出てきます。


コロナ禍になって2年あまり。その間に治療法も進歩して、短期間で回復に向かう患者も増えています。しかし高齢者など長期療養が必要になる患者はいまもいると言います。

終わりが見えてこない第7波。多くの病院できょうもこうした状況が起きています。