「昔にこだわっていたら絶対無理」伝統文化を存続させる“カギ”は

(西村柊音さん)
「母親が近所に貼ってあった(募集の)ポスターを見つけて『やってみたら』ということで。文化的なものを感じるから、それが好き」

10種類以上の舞があるという「中野獅子舞」。振り付けを1つ1つ覚える必要があり、すぐに舞えるようになるわけではありません。週に1度、2時間ほど集まっては、奉納神事に向けて練習に励んできました。

(一身田中野獅子舞保存会・大村順彰さん)
「(Q.西村さんはどうですか?)うまかったですよ。形はしっかり覚えていたので、あとは細かい所だけ少しだけやれば良いと思います。自信をもってやってもらえたら」

(西村さんのお母さん)
「(Q.見ていてどうですか?)成長したと思います。家に帰って(練習を)していたかいがあったと思います」

(西村柊音さん)
「初めてなので、うまくできるかどうかもわからないので、間違えずに頑張りたい」

そして、2月11日の奉納神事当日。いよいよ西村さんが獅子舞の中に入りました。演目は「乱舞い」。

目覚めた獅子が厄災を祓い、清める様子を表現します。

西村さんは、ひとつひとつ動きを間違えることなく、やり遂げました。

(西村柊音さん)
「こういうお祭りも年々なくなってきていると思うので、続けていくのは難しいことですけど、僕たちみたいな若い人が入ってくると続けられるんじゃないかなと思うので、これからも続けていきたい」

(中野獅子舞保存会・小林達也会長)
「(年配者は)3年後も見たい、その3年後も見たいと待ってくれているので。(Q.昔のルールを変えていくことは必要?)必要だと思います。どんどん改革していかないと。昔にこだわっていたら絶対無理」

呼び物である祭りの中核の部分を守りながら、細かな「しきたり」を時代に合わせて変えていくこと。各地で伝統文化を存続させていくための「カギ」になりそうです。