「全国どこにもあると思ってた…」町内限定電話、廃止へ

廃止の理由は設備の老朽化。さらにスマートフォンの急速な普及で加入数も減少傾向にありました。

保守担当の職員

「平成10年から設置しているんですが、メーカーも保守していなくて、代替えの部品もなくて…」

大社ご縁ネットワーク 石田晴吾 理事長

「残念な思いが7割と、時代の流れでやむを得ないという思いが3割、というところです」

時代の流れ…住民に話を聞くと、有線放送電話をめぐる様々な思い出が溢れてきます。

住民は

「出雲市内の高校に行ったんですが、有線電話あるなし問題みたいなのでカルチャーショックでした。出雲市は無いの?みたいな」

「大社町民からすると全国どこでもあると思っていました。家に有線電話と普通の固定電話と2つありました」

さらに、電話のほかに、もう1つ消えてしまうサービスがありました。


「出雲市環境政策課からストップ地球温暖化フェアのお知らせです…」加入者の家のスピーカーから流れる有線放送です。

お悔やみや自治会連絡のほか、職員自ら保育施設に出向くなどして録音した「まちの元気な声」を放送してきました。

有線放送を担当する職員

「子どもたちの声を毎年録音しに行って、朝のあいさつとか。先輩方が守って来られた有線放送ですけど、これで無くなると思うと感慨深いものがあります」

旧大社町民の情報伝達やコミュニケーションを担ってきた有線放送電話。

時代の流れと共に役目を終え、3月、59年の歴史に「受話器」を下ろします。