今回の治療は、成長する幼児の傷の治療において、整容面、機能面でも有効になり得るとしています。
例えば、患者自身の他の部位から皮膚をとって移植するケースなどでは、成長に伴って皮膚のひきつれが起こり、機能障害や整容面から手術を繰り返す必要がありますが、自家培養表皮だと手術の可能性が少なくなる、もしくは必要なくなるかもしれないということです。
男児はすでに退院していて、リハビリ中心の治療を進めているということです。

治療に当たった上田敬博教授は、やけど治療の専門医で、2019年の京都アニメーション放火殺人事件で全身の皮膚の93%に重いやけどを負った被告の治療を担当。
2021年には、全身の皮膚の95%に重いやけどを負った50代男性の救命にも成功しました。