中国ではきょうから旧正月「春節」の連休が始まりました。のべ90億人が移動するとされていますが、景気の低迷を背景に、人々の行き先にも変化が出始めています。

記者
「ことしは辰年ということで、龍の飾り物が街中を練り歩いています」

旧正月の「春節」を迎え、8連休が始まった中国。北京では街が真っ赤に飾り付けられ、散策する人でにぎわっています。

北京市民
「私は北京の出身なので、春節はやはり北京で過ごします」
南部・広東省からの観光客
「南の方よりも新年の雰囲気を感じます」

上海の観光地にも大晦日のきのうから、旅行や帰省で大勢の人が訪れていました。

記者
「中国各地から集まった人たちが上海のキラキラした夜景を楽しんでいます」

中国の大手旅行サイトによると行き先で特に人気なのが北京、上海、ハルビン。

政府の予測では、ことし春節前後に移動する人の数は、のべ90億人にのぼります。このうち72億人が自家用車で移動し、高速鉄道の利用者数も過去最多となる見込みとなるなど、中国国内を目的地とする移動が盛況です。

その背景にあるとみられるのが、長引く景気の低迷。「節約志向」が広がっていて、近くて安い行き先を選んでいるとみられます。

海外で行きたい場所を聞いてみても…

観光客
「東京に一番行きたいです。それ以上遠いところだと経済力も無いから考えられない」

海外旅行に行く人はのべ1億3000万人と予測され、コロナ前の8割まで回復しました。ただ、距離の近いアジアが上位を占め、日本も香港に次ぐ人気となっています。

国民が大移動するこの春節の大型連休は17日までとなります。