高知県内の観光地では春の足音が感じられるようになってきました。高知県立牧野植物園では牧野富太郎博士が愛したバイカオウレンの花が見頃を迎えています。
この時期は他にもさまざまな花が咲き始めています。
(平賀吏桜リポート)
「牧野植物園で今見ごろを迎えているのがこちら!牧野博士が愛した花としても知られるバイカオウレンです。この高さから一輪一輪を眺めてもとてもかわいらしいのですが、このように花と同じ目線になると、視界いっぱいに花が広がって見えるんです。まるでバイカオウレンに包まれているような、贅沢な時間を過ごすことができます」
博士が幼いころから慣れ親しみ、こよなく愛したといわれる「バイカオウレン」。牧野植物園では12月中旬から2月にかけて花を見ることができ、今、見ごろを迎えています。今年は例年よりも花数が多く、見応えがあるということです。
ドラマ「らんまん」の効果もあり、花の状態をたずねる電話が多く寄せられるなど、観光客の人気も高いという「バイカオウレン」。26日も大勢の人たちが訪れ、写真を撮るなどして楽しんでいました。
「思っていたよりかわいくて感動しています。本当に咲いているのを初めて見れて良かったです」
バイカオウレンはもちろん園内にはさまざまな花が春を告げるかのように咲き初めています。こちらは早咲きの桜のひとつ「琉球寒緋桜(りゅうきゅうかんひざくら)」。花がベルのように見えるのが特徴です。下から見上げると、濃いピンクの花びらと青い空とのコントラストを楽しむことができます。今は5分咲き程度で、来週には見ごろを迎えそうだということです。
この他にも2月に見ごろを迎える「リュウキュウツワブキ」や、牧野博士が県内で発見し命名した柑橘類の一つ「タチバナ」の果実も今が見ごろに。この時期は園内を散策しながら宝探しのように春の訪れを探すといった楽しみ方ができるということです。
(高知県立牧野植物園 栽培技術課 上杉翔さん)
「園内全体、華やかなものはまだ少ない状態ですけれども、これから春に向けて順番に目覚めて花が咲いている植物というもの、バイカオウレンであったり、琉球寒緋桜といったものもぞくぞくと咲いてきますので、そういったところでちょっと春のはじまりというのを散策しながら見つけて頂きたいと思います」