来年1月14日に初日を迎える大相撲・初場所(両国国技館)を前に、大関・貴景勝(27、常盤山部屋)が27日、「ジェラート ピケ 貴景勝関 化粧廻し贈呈式」に出席した。

大関の“愛らしさ”を表現したという、スカイブルーを基調とし、ブランドを象徴するくまと名前の刺繍が施された化粧廻しを前に貴景勝は「立体的なモコモコ素材は唯一無二だと思う。付けさせていただくのは本当に嬉しい」と感想を口にした。

「ジェラピケ」の愛称で親しまれるジェラートピケは、”大人のデザート”をコンセプトにした若い女性には絶大な人気を誇るルームウェアブランド。自身も「ずっと掛けておきたくなる気持ち良さ」とプレゼントされたブランケットを愛用中だという。

トークセッションには、相撲好き女子として活動するタレント・山根千佳と登壇。集中力を高めるためにしているルーティーンはあるかと聞かれ「稽古は皆、一生懸命やるもの。差はつかない。食生活と睡眠を大事にしている」。とくに「自分の食生活に、卵が無いのはありえないです」と断言。「卵が1番、自分の体には合っていて、量を減らすだけで、体の張りが変わってくる」と説明した。その量は「1日、1パック。お相撲さん2食なので、昼5個、夜5個」とこだわりを明かした。

卵かけご飯や温泉卵など食べ方も様々だというが、自宅では20年に結婚した妻・有希奈さんが卵料理を作ってくれるようで「気分に合わせ作ってくれ、ありがたい」とサポートにも感謝していた。

また、化粧廻しに加え、サプライズで大関には全長約1.9mの「ピケベア」が送られた。身長175c mの貴景勝は「自分より、全然デカいですね。唯一無二、めちゃくちゃ嬉しい!玄関かリビングに置かせていただきます」とこの日一番の驚きと笑顔。土俵上の勝負師とは対照的な一面を覗かせた。

貴景勝の2023年は、初場所での優勝で始まった。好スタートを切った一方で、ケガによる休場、大関陥落の危機であるカド番も経験。「上から下に突き落とされることが多く、精神的に耐える場所が多かった」と今年の一字に『耐』を選び、浮き沈みの激しかった一年を振り返った。

大相撲は、伯桜鵬(20、宮城野部屋)、熱海富士(21、伊勢ヶ濱部屋)ら若手が台頭し、優勝争いに絡む活躍。「新時代」の幕開けを予感させた。「僕も二十歳ぐらいの時は『テレビで見ていたお相撲さんに勝つことができた』という嬉しさしかなかった。今は、挑戦を受ける立場。楽しさという感覚はない。でも、自分の時に白鵬関や稀勢の里関のような強い横綱・大関が立ちはだかっていたお陰で、自分も稽古を頑張ってこられた。自分もそうなれるように頑張っていきたい」。普段から「大関より上は、優勝かそれ以外しかない」と口にする貴景勝が、壁になり続ける覚悟を示した。

愛らしい化粧廻しのファンへのお披露目は、来年初場所。「素晴らしい化粧廻しを頂いたので、素晴らしい2024年のスタートを切って頑張っていきたい。良いモチベーションにもなりますし、恥ずかしい相撲をとれない。気を引き締めて頑張っていきたい」と言葉に想いを込めた。

■大関・貴景勝
1996年8月5日生まれ。兵庫県芦屋市出身。本名は佐藤貴信。小さい頃から格闘技でご飯を食べていこうと志し、9歳から相撲を始める。当時の憧れは、第68代横綱・朝青龍。2014年9月、秋場所で初土俵。これまで幕内最高優勝4回。普段は、焼肉とサウナを愛する27歳。