■全日本フィギュアスケート選手権(21日、長野市・ビッグハット)
GPファイナル3位で全日本初優勝を狙う鍵山優真(20・オリエンタルバイオ/中京大)は、冒頭のジャンプの転倒が響きショートプログラム(SP)は93.94点の3位スタートとなった。
連覇を狙う宇野昌磨(26、トヨタ自動車)が104.69点の高得点で首位。鍵山は10.75点差の3位からフリーで逆転に挑む。
この日は宇野の前の28番滑走で演技。冒頭の4回転サルコウで転倒してしまうが、続く4回転トウループからのコンビネーションは、高さのあるジャンプで、GOE(出来栄え点)で2.85を引き出す。3本目のトリプルアクセルも落ち着いて決め、ミスから切り替えて終盤に向けて持ち直した。
演技後は思わず首を傾げた鍵山。「ひたすら悔しくて。6分間練習のときから不安とかじゃなくて全日本特有の雰囲気だったり緊張感というものをすごく感じました」とショートを振り返った。「自分の演技の前に『ああ始まるんだ』って思いながらやってたらいつのまにかサルコウ終わってて、そのあとベストな4回転3回転とアクセルが飛べたので、そこは悪くなかったのかなと思います」とミスを引きずらずに滑り切ったことを評価した。
また、フリーに向けて「ここまで来たら何も守るものもないので、全力で攻めるような演技ができたら」と意気込んだ。
今季左足首のケガから復帰した鍵山は、11月のNHK杯で宇野を抑え復活の優勝。2週間前の北京で行われたGPファイナルでは2位の宇野に続く3位表彰台と、調子を上げてきた。前日練習では「本当にこの試合で恩返しというか、戻ってこられたんだよっていうような演技をしたいです」と力強く話していた。
男子フリーは23日に行われる。
【男子ショートプログラム結果】
1位)宇野昌磨 104.69点
2位)山本草太 94.58点
3位)鍵山優真 93.94点
4位)三浦佳生 93.91点
5位)佐藤駿 89.80点














