DeNAの東克樹投手(28)が19日、横浜市内の球団事務所で契約更改を行い、今季2610万円から7890万円増の1億500万円(推定)でサイン。大幅アップで大台突破となった。

紺色のスーツに水色のネクタイで登場した東は、「本当に成長できた一年だったなと思いますし、来年にむけてしっかりと準備をしなければならないという覚悟を持てたシーズンでした」と振り返った。

6年目の今季は、24試合に登板。16勝3敗、防御率1.98、勝率.842とキャリアハイをマーク。自身12連勝を含む16勝は、球団では98年の日本一達成時、エースとして活躍した野村弘樹氏以来30年ぶりの最多勝となった。さらに勝率.842は最高勝率でセ・リーグ投手二冠。ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞にも選出され、圧巻の1年となった。「一番はメンタルが変わったから」と要因を語った東。「ネガティブな考えを少なくしてよりポジティブに試合に臨めるようになりました」と話した。

大台突破に「非常に嬉しかったですし、僕も妻も非常に喜びました。ここまで支えてくれている妻に本当に感謝したい」と笑顔。

17年ドラフト1位でDeNAに入団した東は、1年目に11勝を挙げ、新人王を獲得。翌年以降、左肘のケガに苦しみ、20年2月には「トミー・ジョン手術」を受けた。以来通算6勝と本来の投球からはかけ離れたシーズンを送っていた。

来季の目標は「最優秀防御率のタイトルを来年獲りたい」と東。「今年1点台でシーズン終えたけど防御率のタイトルをとれなかったから、防御率がいいということは試合もしっかりと作れているということなので、先発としての役割をしっかりやりたい」と意気込んだ。

今季見事“カムバック”を遂げた東はオフシーズン、「まずはしっかりと身体の状態をいい状態にしてキャンプに入れるように身体づくりに取り組みたい」と話した。

■東克樹
1995年11月29日生まれ。170cm、76kg 左投・左打 三重県出身 愛工大名電高~立命館大。2017年ドラフト1位でDeNAに入団。18年新人王。20年2月に左肘を手術し21年は3試合の登板で1勝2敗。22年は12試合で1勝6敗。23年最多勝、最高勝率、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞を獲得。