■全日本フィギュアスケート選手権(20日、長野市・ビッグハット)

来年3月の世界選手権(カナダ)、四大陸選手権(中国)の最終選考会も兼ねている全日本フィギュアが21日に開幕。女子ショートプログラムは大会2日目の22日に行われる。

この日、前日練習のあとのドローでショートの滑走順が決まり、世界選手権2連覇中の坂本花織(23・シスメックス)は最終グループ先頭の23番滑走となった。近年では浅田真央、宮原知子以来となる大会3連覇を狙う。

練習で調整を終えた坂本は「久しぶりに長野のリンクで滑って、本当に滑りやすいリンクだなって思い、氷の感触としてはすごくいいので、このままの調子でフリーまで滑り切りたい」と手ごたえを掴んだ様子。

2週間前のGPファイナルでは初優勝を飾るなど、今季負けなしと絶好調。だが、現在のコンディションについては「先週末ぐらいにちょっと体調崩してしまって、調子も落ちてしまったんですけど、試合までに完全復活できたらいいなと思っています」と明かし、風邪ではなく胃腸の調子が良くなかったという。

「一日寝込んでしまうこともあって。でもこの場に立ったら、どんな状況でもやらなきゃいけないことに変わりはない。頑張ります。元気なことは元気です」と笑顔をみせ、「この大会の結果をもって、来年以降の試合も決まるので、本当にこの全日本は大事になってくる。ひとつひとつ集中していきたい」と意気込んだ。

ジュニアGPファイナルで優勝を果たし勢いに乗る島田麻央(15、木下アカデミー)は、ファイナルのフリーでトリプルアクセルと4回転トウループを決めるなど、ジュニア選手ながら優勝候補のひとり。

「今回の全日本で初めてショートでトリプルアクセルを入れる予定なので」と明かした島田は、「まずショートしっかり決め切れるようにしたい。アクセル以外は絶対に失敗できないっていう緊張感はあります」と静かに闘志を燃やした。ジュニア選手が優勝となれば、2003年の安藤美姫以来、20年ぶりの快挙となる。ショートは第4グループの5番手・21番滑走。