■第107回日本陸上競技選手権大会・女子10000m(10日、東京・国立競技場)
来年開催のパリ五輪の代表選手選考を兼ねる男女10000m日本選手権が10日、国立競技場で行われ、8月の世界陸上ブダペストで7位に入賞している廣中璃梨佳(23、JP日本郵政グループ )が大会3連覇を達成。タイムは30分55秒29で参加標準記録の30分40秒をクリアできず、パリ五輪代表内定はお預けとなった。
気温15.5℃と12月にしては暖かいコンディションとなった女子10000m日本選手権。今大会はトラックの内周をライトで照らしてペースを示す「電子ペーサー(ウエーブライト)」が初採用となった。11月26日のクイーンズ駅伝では3区で区間賞、1週間後の12月2日、5000mの記録会でシーズンベストをマークし、好調の廣中は笑顔でトラックに入場。
スタート直前でも笑顔を見せリラックスの表情を見せていた廣中、レース序盤は資生堂のジェプングティチ ジュディ(20)、五島莉乃(26)が引っ張る形となり廣中はその後ろについていった。2800m付近では先頭集団は廣中を含め4人となった。
5000m手前で廣中が先頭に飛び出し、ペースあげて後続を離していった。それでも2位集団のジェプングティチ ジュディ、五島、高島由香(35、資生堂)、小海遥(20、第一生命グループ)が慌てず付いていき、残り9周で廣中に追いつき、またも先頭集団となった。
7800m付近でも5人の先頭集団が変わらず廣中は横を見ながら勝負どころを探っていた。ラスト1周で五島、廣中、小海、高島の4人が競り合い、ラスト200mで廣中はスパート、最後の最後でスピードを見せつけ、3大会連続優勝を飾った。
【女子10000m日本選手権結果】
優勝:廣中璃梨佳 30分55秒29
2位:高島由香 30分57秒26 ※自己ベスト
3位:小海遥 30分57秒67 ※自己ベスト
4位:五島莉乃 30分58秒83 ※自己ベスト
5位:樺沢和佳奈 31分45秒19 ※自己ベスト














