静岡市清水区の化学工場で高濃度の有機フッ素化合物「PFAS」が検出された問題で、静岡市が工場周辺の地下水を調査した結果、国の指針値の26倍を超える濃度の「PFAS」が検出されたことがわかりました。生活で使われている可能性のある井戸水からの検出で住民は、不安を訴えています。
<難波喬司静岡市長>
「(工場周辺の井戸水から)国の定める暫定目標値1リットルあたり50ナノグラムを超える『PFAS』が検出されました」
発がん性が指摘される有機フッ素化合物「PFAS」をめぐり、新たな事実が明らかになりました。静岡市が調査した結果、静岡市清水区三保の「三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場」周辺の井戸水から、国の指針を大幅に上回る「PFAS」が検出されました。
問題が明るみになった10月末以降、静岡市は工場周辺で水質調査を実施しています。
今回、発表されたのは、地下水の調査結果。検査した5か所のうち4か所で、「PFAS」の濃度が国の指針値を上回りました。最も工場に近い場所からは、指針値のおよそ26倍に当たる濃度の「PFAS」が確認されたのです。
<難波喬司静岡市長>
「26倍というのを『極めて大きい』とみるか、『大きい』とみるか。極めて大きいレベルではない。健康被害についてただちに発生するものでないと思う」
今回、調査された井戸は、いずれも飲料水として使用していないと静岡市は説明していますが、調査に協力した住民は、驚きと不安の声を漏らします。
<調査に協力した周辺住民>
「(工場から)近いんだけど、全然関係ないな、くらいに思っていたんですけど。実際にウチの井戸水にも影響しているんだっていうのはビックリしましたね。夏に子どもがプールで水を張って水遊びをするくらいで、それが最初に言われた時に子どもがプールでその水を使って水遊びしちゃってて大丈夫だったかなって、それがよぎりましたね」
住民の不安を解消しようと、静岡市では現状の把握を進めています。
<坪内明美記者>
「こちらの部屋では毎日、工場周辺の水路の水を使い、PFASの検査をしています」
静岡市の環境保健研究所では、10月から、水路の水をモニタリングしています。
<静岡市環境保健研究所 中川美乃里主幹>
「水の中には、ナノグラムという単位でものすごく少ない量しか入っていないので濃縮する必要があります」
水中のPFASを時間をかけて濃縮し、あらゆる分析をかけ、水中に含まれるPFASを検出します。
<静岡市環境保健研究所 中川美乃里主幹>
Qグラフの山の高さは何を示す?
「(PFASが)たくさん入っていると、山の高さが高くなる」
静岡市は、市民の不安や疑問を解消するため、工場周辺の水路に含まれるPFASの値を随時、公表する方針です。
実際にどれだけのリスクが想定されるのか。PFASに詳しい京都大学大学院の原田浩二准教授は、周辺の住民に井戸水を飲むのは避けてほしいと言います。
<京都大学大学院 原田浩二准教授>
「(井戸水を)直接ですね、飲むというようなことは、避ける必要があると思います。それ以外の利用の仕方。物を洗うとかですね、そういった点については、そこまで問題はないとは思われます」
静岡市の難波市長も周辺の住民に対し、「飲料水としての使用を控えてほしい」と注意を呼びかけていて、今後は追加調査を進めていくとしています。
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