プロ野球のドラフト会議が26日、4年ぶりに800人の観客を入れて都内のホテルで行われた。初めてドラフトに臨む巨人・阿部慎之助新監督(44)はチームカラーであるオレンジのネクタイ、日本ハム・新庄剛志監督(51)はチェックのスーツ姿、西武は松井稼頭央監督(48)を始め、首脳陣が全員同じネクタイで登場した。各球団即戦力が中心となり、11球団が大学生、社会人を指名した。抽選回数は7度となり史上最多の回数となった。

昨季はドラフト直前までに12球団中、9球団が1巡目指名を公表したが今年公表したのは常廣羽也斗(右投手・青山学院大)に決めた広島、武内夏暉(左投手・国学院大)に西武とソフトバンクの2球団、度会隆輝(外野手・ENEOS)を公表した中日と今年は4球団となった。即戦力が欲しい球団が静観し、各球団の動向を探るかたちとなった。

3球団の指名が競合した武内はとヤクルト、西武、ソフトバンクの3球団となり、抽選の末、西武が交渉権確定。会場のファンからは大きな歓声が起こった。

ENEOS・度会は中日、ロッテ、DeNAで抽選の末、DeNAの三浦大輔監督(49)がガッツポーズを見せて交渉権を獲得した。三浦監督は中継を通して度会に「横浜スタジアムで待ってます」とメッセージを送った。その様子を見た度会は目に涙をためながら頷いた。

巨人と日本ハムの2球団が競合した西舘勇陽(右投手・中央大)、先にくじを引いた新庄監督はくじを胸に当てて、目を通さなかった。阿部監督が残りのくじを先に開き、大きくガッツポーズ、新庄監督は天を仰いだ。

広島、楽天の2球団が競合となった常廣羽也斗(右投手・青山学院大)は広島・新井貴浩監督(46)が交渉権を獲得した。

1巡目を外した球団が選んだのは大阪桐蔭・前田悠吾(左投手・大阪桐蔭)、日本ハム、楽天、ソフトバンクの3球団が競合、抽選の末、ソフトバンクに決まった。7度の抽選は史上最多の回数となった。

草加勝(右投手・亜細亜大)はロッテと中日が競合し、中日に決定。ヤクルトは西舘昂汰(右投手・専修大)を単独で指名した。

抽選を2度外した楽天は古謝樹(左投手・桐蔭横浜大)の指名権を獲得、日本ハムとロッテは細野晴希(左投手・東洋大)で競合し、3度目の抽選で、日本ハムに決定した。

3度くじを外したロッテは上田希由翔(内野手・明治大)に決まった。

阪神は下村海翔(右投手・青山学院大)、オリックスは横山聖哉(内野手・上田西高)を競合なく、交渉権を獲得した。

【12球団1巡目指名選手】
■中日
草加勝(右投手・亜大)

■ヤクルト
西舘昂汰(右投手・専大)

■巨人 
西舘勇陽(右投手・中央大)

■DeNA 
度会隆輝(外野手・ENEOS)

■広島 
常廣羽也斗(右投手・青山学院大)

■阪神 
下村海翔(右投手・青山学院)

■日本ハム 
細野晴希(左投手・東洋大)

■西武
武内夏暉(左投手・国学院大)

■楽天
古謝樹(左投手・桐蔭横浜大)

■ソフトバンク
前田悠伍(左投手・大阪桐蔭)

■ロッテ 
上田希由翔(内野手・明治大)

■オリックス 
横山聖哉(内野手・上田西高)