リニア問題の解決へ、静岡県と静岡市の間の溝は思ったよりも深いようです。静岡県とJR東海で対立が続くリニア工事のボーリング調査をめぐって、静岡市の難波市長は県の専門部会に出席し、自身の見解を説明したいと申し入れましたが、県から断られたことを6月6日、明かしました。
<静岡市 難波喬司市長>
「市長としてというよりも技術者魂として、それ(県の資料など)を読んで、県の見解について課題があることを改めて確認した」
リニア問題について、どうやら黙っていられないと、しびれを切らしたもようです。一週間前にリニア問題を担当する県の森副知事と面会したという静岡市の難波市長。問題視しているのはJR東海が実施している山梨県境でのボーリング調査です。
<静岡市 難波喬司市長>
「ボーリングは山梨県境まで掘ってもいい。300m前で止めるという議論については、私は賛同していない」
県境300mまでの区間をボーリング調査で掘削しないようJR東海に求めた県の姿勢について反発していた難波市長。これまでに県が参考にするという資料や論文に目を通しましたが、県のスタンスは理解できなかったと話しています。
<川勝知事(5月29日の会見)>
「難波氏は理事をやめて半年以上になります。科学的・工学的に議論しているということは説明したい」
かつての上司、川勝知事は現在、難波市長とは距離をとるスタンス。何とか県に意見しようと、7日に開かれる県の専門部会にも自ら出席する意欲を県側に伝えましたが…。
<静岡市 難波喬司市長>
「一技術者として説明をさせてほしいと申し上げたが、県からはそれはできないと回答。なぜかというと専門部会はJR東海と専門家の間でやっている会議だから私が出るのはふさわしくない」
記者会見だけでは話し足りなかったのか…6日午後には静岡市長ではなく、大学の客員教授という立場で会見を開いた難波市長。
<静岡市 難波喬司市長>
「ここは地表面までつながっています。地表面までつながったら、どういう現象が起きるかと言ったら…」
ペットボトルなどを使った実験を披露し、水が流出する仕組みなどを分かりやすく説明。県とJR東海がそれぞれ示すボーリング調査に対する認識とのずれを指摘しました。県とJR東海だけでなく難波市長が絡むことで、リニア問題はますます混迷を深めそうな気配があります。
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