競泳の池江璃花子(22・スポーツ科学部4年)が25日、日本武道館で行われた日本大学の卒業式に出席。「生きるか死ぬかを経験した4年間でもあるし、誰よりも充実した4年間を送れたんじゃないかと思う」と大学生活を振り返った。

晴れの日を白とくすみブルーの袴で迎えた池江。コーディネートのポイントは白を基調とした着物とそこにあしらわれた蝶の柄。「純粋な気持ち、まっさらな気持ちで新たな一歩を踏み出したい。蝶々は羽ばたくという意味と専門種目のバタフライをイメージしました」とこだわりを語った。

池江の大学生活は病室から始まった。入学を控えた2019年3月に白血病が発覚。同年の12月まで入院生活が続き、入学式には出席できなかった。「苦しいことの方が多かった。生きるか死ぬかを経験した4年間でもあった」と話した池江。それでも「誰よりも充実した4年間を送れたんじゃないかと思う。辛くなった時はもっと辛い時期もあったと思い出して前に進んでいけたら」と胸を張った。

大学3年の春には日本選手権で4冠を達成。退院からわずか1年半で夏の東京五輪に出場した。「五輪なんてサラサラ出れないと思っていた。"ただいま"という気持ちで大会に臨んだことが五輪に繋がった。これからもそういう純粋な気持ちを忘れないようにしたい」と回顧。チームメイト達にも支えられ、ラストシーズンは水泳部女子キャプテンを務めた池江。式典では体育活動での功績が讃えられ、学長賞の表彰を受けた。

そして、大学卒業にあたり母・美由紀さんから「おめでとう」と祝福を受けたという池江。「母は病気の時、生死をさまよう状況のときそばで支えてもらった。こうやって晴れ姿をみせることができてよかった」と目を潤ませながら感謝を述べる場面もあった。

4月から社会人として新たな一歩を踏み出す池江は「人として憧れられる女性になりたい」と色紙に目標を綴った。4月4日に開幕する競泳日本選手権(世界選手権・アジア大会代表選考会)は5種目にエントリー。「とにかく全力で泳いで個人の代表権を獲得したい。しっかりアスリートとしての気持ちを整えて臨みたい」と意気込んだ。