静岡大学と浜松医科大学の統合・再編問題で、3月24日、静岡市と浜松市の市長がそれぞれ持論を展開しました。これまで溝が深まる一方だった静岡側と浜松側の反応がここに来て少し変化しています。

<静岡市 田辺信宏市長>
「モデルチェンジ案に期待しています。これからの静岡大学は静岡県の東部地域にも視野を広げて、モデルチェンジしてほしい。全県的に総合大学として多種多様な学部を擁する発展をしてもらえたら」

静岡大学の将来について、これまでの枠組みにとらわれない新たな大学像を、と24日の会見で言及したのは、静岡市の田辺信宏市長。現在、協議されている浜松医科大学との統合・再編計画に期待感を示しました。

静岡大学と浜松医科大学は2019年、法人を1つにした上で、静岡地区と浜松地区の2つの大学に再編する計画に合意しました。

<静岡大学 日詰一幸学長(3月7日)>
「本学は状況の変化に伴い、袋小路に陥っている。20年後30年後を見据えて、大学再編のモデルチェンジを検討すべきである」

しかし、従来の案に異を唱えたのは、2021年に就任した静岡大学の日詰一幸学長。静岡地区の学部が減少することを懸念し、2つの大学を完全に1つにするなどの「モデルチェンジ案」を模索しています。

静岡市の田辺市長は、静岡大の日詰学長の考えに近く、いわば応援団の立場ですが、この案に対して猛烈に反発していたのが浜松市の鈴木康友市長です。

<浜松市 鈴木康友市長(3月2日)>
「就学の機会を奪い、教育の機会を奪っている。これが許せません。これを見過ごしている私は静大の学長に猛省を促したい」

鈴木市長や静岡県西部の自治体は、2つの大学に再編する案を推進する会をつくるなど、静岡と浜松の溝は深まりばかりでした。

しかし、24日。鈴木市長の態度にちょっとした変化が。

<浜松市 鈴木康友市長>
「今後はもう大学同士でですね。しっかり結論を導き出すということですね、議論を進めていっていただければと思います」

なぜか、批判の色は薄く、トーンダウンしていたのです。

<浜松市 鈴木康友市長>
「モデルチェンジ案というのがどういうものになるのか、大学関係者に聞かれても中身は分からないということでございますので、ちょっと、いまどうにも申し上げようがない。私の任期もあと1か月でございますので…」

確かに、静岡市と浜松市は現在の市長がともに4月の選挙への立候補を見送っていて、問題の決着は次の市長に持ち越しになりそうな雰囲気です。