富山県立中央病院での出産時における誤った処置で、長男が脳性まひとなり2歳で亡くなったとして両親が損害賠償を求めた裁判で、県立中央病院を経営する県側は請求棄却を求め争う姿勢です。

富山県立中央病院（富山市）

訴えによりますと2017年4月、当時30歳の母親が長男を出産する際、担当の医師がガイドラインを上回る量の陣痛促進剤を投与したことなどが原因で、長男は重度の脳性まひを負ったとしています。

長男は24時間の介護が必要な状態で闘病を続け、2歳5か月で亡くなりました。

両親は出産時の陣痛促進剤・オキシトシンの使用量が産婦人科診療ガイドラインが定める基準を上回っていたと指摘。胎児の心拍数が低下しているのに薬剤を投与し続けたことや、帝王切開する判断が遅れたことで脳に障害を抱え敗血症で亡くなったとして、県立中央病院を経営する富山県に1億1000万円あまりの損害賠償を求めています。

これに対し県側は請求棄却を求め、争う姿勢を示していて、具体的な理由について今後明らかにしていくとしています。