陸上のクロスカントリー世界一決定戦、“世界クロカン”が18日にオーストラリアのバサーストで行われた。シニア女子(10キロ)の部に出場した田中希実(23・豊田自動織機)は35分08秒で14位、日本勢トップでフィニッシュ。優勝はケニアのB.チェベト(22)が33分48秒で制した。

急こう配の丘に、行く手を阻む砂地、起伏の連続と陸上界屈指の過酷なレースとも言われ、スピードや脚力などランナーに必要な“強さ”が求められるクロスカントリー。今大会は小刻みなアップダウンやぬかるんだ砂地に加え、コースの幅が狭くブドウ畑を横目に接触にも注意が必要だ。

出発時の田中選手

出発時に田中は「いい意味で泥臭くなれる。ハングリー精神が鍛えられるのがクロカン」と2度目のクロカンに挑んだ。日本からは田中の他に吉村玲美(22・大東文化大)、川口桃佳(24・豊田自動織機)の3人が出場。エントリーしていた廣中璃梨佳(22・JP日本郵政グループ)は左アキレス腱の痛みのため、前日に欠場が発表された。

スタートから5000m、10000m、ハーフマラソンの世界記録保持者・L.ギデイ(エチオピア)などアフリカ勢が飛び出し、先頭集団を形成。前回大会で39位だった田中はお団子ヘアにサングラス姿で先頭集団を追いかけるかたちとなる。2kmを5周するコースで田中は1周目を34位、2周目を29位と徐々に順位を上げる。ぬかるんだ砂地では小さなストライドに変えるなど状況に応じた走りを見せた。

トップと23秒差で3周目を通過すると、先頭集団のペースが一気に上がる。なんとか食らいつきたい田中はトップと1分3秒差19位でラスト1周へ。残り1キロでギデイがスパートしたが、最後の直線で転倒、そのままスタッフに抱えられコースアウトした。その後ろを追いかけていた世界陸上オレゴン5000m銀メダリスト・チェベトが逆転し33分48秒で優勝。田中は前回の39位を上回る14位、35分08秒でフィニッシュした。

ゴール直前の田中選手


■シニア女子(10キロ) 結果
優勝 B.チェベト(ケニア)33分48秒
14位 田中希実(豊田自動織機)35分08秒
53位 吉村玲美(大東文化大)38分34秒
62位 川口桃佳(豊田自動織機)39分50秒