ゴルフファンが待ち望むゴールデンウィークの風物詩、「中日クラウンズ」。1960年に民間最古のトーナメントとして誕生して以来、日本のゴルフ史に刻まれてきた名勝負の舞台だ。66回目を迎えた2026年大会は、4月30日から5月3日の日程で、名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県東郷町)にて開催された。名選手でさえも苦しめる国内屈指の難コースで、今年もドラマが生まれた。

中日クラウンズ ホットスタッフ所属の選手の結果は

今大会で際立った「若手の台頭」

今回の中日クラウンズでとりわけ目を引いたのは、20代を中心とした若手選手たちの躍進だ。上位10位以内だけを見ても、2位の細野勇策選手が23歳、3位の平本世中(せじゅん)選手と6位の河本力選手がともに26歳、9位の鍋谷太一選手が29歳。決勝進出者66名のうち、実に27名が30歳未満だった。

さらに大会中、もう一つの話題を呼んだのが加藤金次郎選手だ。大会史上最年少となる15歳361日での予選通過を果たし、決勝へと駒を進めた。

こうした若手の台頭の背景には、石川遼選手や宮里藍選手がアマチュア時代に優勝してスター選手となった2000年代半ばに、ジュニアゴルファー人口が急増したことがある。かつて中学・高校生からゴルフを始めるのが一般的だったのに対し、その時代から5〜7歳でクラブを握る子どもが増加。ちょうど今、第一線で活躍する年齢を迎えている。

資金援助だけでない新しいスポーツ支援のカタチ

選手活動を支えるスポンサー企業

幼少期からゴルフに打ち込んできた若い選手たちは技術の習得も早く、19〜20代前半でプロ資格を取得するケースも珍しくない。しかし、同世代の実力が拮抗(きっこう)するなかでは、安定した賞金収入を得ることはそう簡単ではない。

プロゴルファーが遠征費、トレーナー代、用具代、ツアー参加費など、年間で多大な費用を自己負担しながら活動を続けるためには、企業からのサポートが欠かせない。多くの選手が下部ツアーなどで実績を積み、「スポンサー契約」や「所属契約」の獲得を目指すのはそのためである。支援を受ける選手は企業ロゴをキャディバッグやキャップ、ウェアに掲げて戦い、活躍を通じて企業の知名度向上やイメージアップの一翼を担う側面がある。

企業がプロゴルファーに求める価値の変化

これまでのスポーツ支援は、企業ロゴの露出による知名度向上を主な目的とするケースが一般的だった。しかし近年、その価値はより多角的なものへと進化している。

愛知県岡崎市に本社を置く株式会社ホットスタッフは、「地域貢献型の派遣会社」として事業を展開しながら、スポーツ支援にも積極的に取り組んでいる。その根底にあるのは「若く実績が乏しくとも、地域の誇りとして応援したい」「社員とともに夢を追い、共に成長したい」という企業としての価値観だ。

ここでいう「地域」とは愛知県にとどまらず、同社が展開する全国128拠点それぞれの「地域」を指す。各拠点が窓口となって地元のアスリートやチームと対話し、社会貢献に直結するスポーツ支援活動を共に作り上げているという。単なる資金援助にとどまらない、同社独自の「共創」のスタイルがそこにあった。

地元アスリートを支える スポーツで紡ぐ新たな地域共創

社内エンゲージメント向上につながる活動

ホットスタッフの支援・協賛の対象や内容は多岐にわたる。ゴルフ分野では、所属契約を締結している服部雅也選手と、スポットスポンサー契約を結ぶ荒木義和選手の2名をサポート。中日クラウンズの観戦では、広報部が手がけた名入りタオルやうちわを手に社員たちがゴルフ場で声援を送っていた。

株式会社ホットスタッフ 広報部担当者
「社内エンゲージメントの向上につながる活動を軸に、各拠点のスポーツ支援に関する情報を全社員へ届けることが私たちの役割です」

選手の活躍が社内の話題を生み、社員同士の自然な会話や交流につながるケースも多いという。社員のモチベーション向上はもちろん、職場の一体感を育む場としても機能しており、失われがちな職場のつながりを取り戻す一助となっている。

選手支援が従業員満足に ホットスタッフの魅力

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

プロゴルファーが語る、支援のあり方

ここでは、中日クラウンズに出場した服部雅也選手と荒木義和選手に、大会の感想とスポーツ支援についての思いを聞いた。

<服部雅也選手 インタビュー>

――大会を振り返って
「決勝2日目は順位を30位まで下げましたが、最後まで気持ちの波が少なく、安定したゴルフができたと思います。以前なら集中力を欠くこともあったボギーパットも、乱れずカップに沈めることができました」

――本大会に向けての準備
「前回の東建ホームメイトカップ(4位)を終えた後の練習で、グリーンを捉えてもボールが止まらないことが多かったため、より高く打てるアイアンに変えて練習を積んできました。和合コースは速くて硬いグリーンが特徴ですから。本番は雨の影響でボールが止まりやすかったことも幸いし、うまく対応できたと思います」

――ホットスタッフの所属契約について
「知人の紹介でホットスタッフの会長とお会いし、すぐに(2023年10月)所属契約を結んでいただきました。決め手は、『すでに完成された選手よりも、挑戦する若者の気持ちを大切にし、選手としての成長を応援したい』というお話を伺えたことです。また、ホットスタッフの創業の地が私の地元・愛知県岡崎市であることも、地域密着を大切にする会社の方針と合致していたようです」

――不調からの復活
「2024〜2025年にかけては結果が出せず、もがき苦しんでいました。2025年は国内で出場できる試合すらなくなり、そんな状況でも支えてくれている皆さまへの申し訳なさから、台湾ツアーへ飛び込みました。不調の原因を先輩に相談したところ、『自分を過信しすぎているんじゃないか』と指摘され、その考え方を切り替えると少しずつ改善の兆しが見えてきました」

――ホットスタッフ関係者との交流
「相談したいことや報告したいことがあれば、ちょっとしたことでもすぐ電話でやり取りします。担当の方は、何でも話せる職場の上司か兄のような存在で、とても頼りにしています」

服部雅也選手の活躍や詳細はこちら

<荒木義和選手 インタビュー>

――大会を振り返って
「レギュラーツアーへの出場は今回が初めての経験でした。地元開催ということもあって応援してくださる皆さまの期待に応えたいという気持ちが先走り、自分本来のプレーができないまま予選敗退となってしまいました。最後まで修正できずに終わってしまったことが、悔しくて仕方ありません。ただ収穫があるとすれば、この緊張感と向き合うことこそがプロゴルファーの現実だと、改めて実感できたことです」

――服部選手との出会い
「雅也(服部選手)とは小学生時代、ゴルフの試合で知り合いました。中学・高校時代もゴルフを通じて交流を続け、会えば一緒に食事をする仲でした。大学卒業後、二人ともプロの道へ進むのですが、雅也がプロ1年目に予選会を勝ち抜いて第63回中日クラウンズの出場権を獲得したとき、『キャディをやってほしい』と頼まれました。ツアーデビュー戦にもかかわらず6位という驚異の結果を残したときの雅也は、すべてのプレーが輝いて見えて、本当にカッコ良かったです」

――今後の支えとなる言葉
「予選2日目の終盤、大雨でプレーが中断となりコースを引き上げる際、同じ組の選手の知人の女性から『荒木さんのプレーを見て、勇気をもらいました』と声をかけていただき、別の男性からは『荒木プロ、マジ頑張ってください!』という言葉もいただきました。結果は出せなくても、プレーそのものが誰かの力になれるということを実感した瞬間でした」

――ホットスタッフとのスポンサー契約
「中日クラウンズでの雅也のデビュー戦の翌年、雅也がホットスタッフの所属プロになり、その縁で私も今大会のスポットスポンサー契約という形でお世話になることになりました。会長さんと初めてお話しした際、雅也の活躍に触れながら『よっちゃん(荒木)と二人で戦っていたんだから』とキャディを務めた私のことも褒めてくださったことが、今も忘れられません」

――ホットスタッフの支援を実感するとき
「プロゴルファーは全国各地を転戦しますが、遠征先にあるホットスタッフの拠点の方から『近くに来たら寄ってよ』『試合終わりに食事に行こう』と連絡をいただくことも珍しくありません。一人での遠征は心細いものですが、社員の方々が私のスケジュールを把握してくださっていて、地元に来たときには親戚や友人のように温かく迎えてくれる。その存在が大きな励みになっています。わざわざ競技会場まで足を運んで応援してくださる姿を目にすると、『ゴルフはもう自分だけのためじゃない』と強く思います。一回でも多く勝って、皆さまと喜びを分かち合いたい――そう願うようになりました」

荒木義和選手の活躍や詳細はこちら

株式会社ホットスタッフは、「スポーツには人の心を動かす力がある」という理念のもと、今後もスポーツ支援を通じて地域社会の発展と子どもたちの成長支援に尽力していく構えだ。無限の笑顔の創出を目指す同社の挑戦は、これからも地域の人々に寄り添いながら、着実にその輪を広げていくだろう。

服部雅也
2000年10月26日生まれ。ホットスタッフ所属。愛知県岡崎市出身。8歳からゴルフを始め、中部小学生選手権優勝などの実績を持つ。2022年、中部学院大学在学中にプロテスト合格。同年の第63回中日クラウンズで6位入賞。「国体成年男子」では個人1位となり、愛知県の団体優勝にも貢献。2026年は愛知県オープンゴルフ選手権競技2位、東建ホームメイトカップ4位。

荒木義和
2000年10月19日生まれ。桑名カントリー倶楽部所属。愛知県愛西市出身。父はツアーでもプレーした荒木東海男氏。10歳からゴルフを始め、2018年に津田学園高校3年で「中部ジュニア」優勝。2021年に福井工業大学3年で「東海テレビ杯中部学生」優勝後、プロテスト合格。2025年にQTで初めてファイナルへ進み、2026年の愛知県オープンゴルフ選手権競技では優勝を果たした。