中東情勢の緊迫を受けて、政府は4年ぶりとなる石油の国家備蓄の放出を始めました。放出で石油不足は払拭されるのでしょうか。
国家備蓄放出のトップバッターとなったのは、愛媛県にある「菊間国家石油備蓄基地」です。
記者
「午前11時を過ぎました。今治市にある備蓄基地では、先ほど、石油の放出が始まりました」
この基地、岩盤の中に空洞をつくり、地下タンクに原油を貯蔵していますが、その原油をパイプラインを通じて、隣に建つ製油所に送ったのです。
ロシアによるウクライナ侵攻で原油価格が高騰して以来、およそ4年ぶりとなる国家備蓄の放出。背景にあるのは、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖で、日本に来るタンカーが減ったことです。
政府は、あす、福岡県の白島基地など新たに3か所からも放出し、▼北海道の苫小牧東部基地や、▼鹿児島県の志布志基地などでも順次、放出を始める予定です。
経産省担当者
「日本全体に必要な量を出して、国民生活あるいは産業活動をしっかりと動かしていただく。とにかく、できることは今やっている」
16日から行っている民間備蓄の放出分と合わせると、国内需要のおよそ45日分が市場に放出されることに。
ただ、備蓄放出の目的は、物流や産業を止めないための一時的な措置であって、ガソリン価格などの値下がりにつながるわけではありません。
高市総理
「我が国の生命線であるエネルギー安定供給の確保のため、私自身が先頭に立って、積極的な資源外交や、資源国における開発支援などを通じて、供給源の多角化に取り組んでまいります」
高市総理はこう強調するものの、原油の9割以上を中東からの輸入に頼ってきた日本。政府関係者は、実情をこう明かします。
政府関係者
「中東情勢が安定しないと、備蓄の放出だけでしのぎきるのは難しい」
エネルギー供給の先行きには、依然として強い不透明感が漂っています。
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