“48時間以内のホルムズ海峡の開放”を迫るアメリカのトランプ大統領に対しイラン側は、発電所に攻撃があれば「ホルムズ海峡を完全封鎖する」と警告しました。互いの主張がぶつかり合うなか、今後、双方はどう動くのでしょうか。

イランへの攻撃を続けるアメリカ。ホルムズ海峡を事実上封鎖するイランに対し、トランプ大統領は21日、期限を示して圧力をかけました。

トランプ大統領
「48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しない場合、イランの発電所を攻撃し壊滅させる」

これに対し、イラン側は声明を出し、こう警告しました。

イラン軍の報道官
「もしイランの発電所に関するアメリカの脅迫が実行された場合、懲罰措置が直ちに実施される。まず、ホルムズ海峡は完全に封鎖され、我々の発電所が復旧するまでそのままだ」

イスラエルの発電所やエネルギーインフラなどが標的になるとし、アメリカ資本が入る同様の企業も「完全に破壊される」と強くけん制しました。

互いの主張がぶつかり合うなか、迫る48時間の期限。事態は動くのでしょうか。

日本エネルギー経済研究所 中東研究センター 坂梨祥センター長
「アメリカの圧力に負けて封鎖を解除するようなことは絶対にしないと言っているので、イランが進んでこの封鎖を解除することはないと思う」

アメリカがイランの発電所を攻撃するなら「ホルムズ海峡を完全に封鎖する」と警告するイラン。攻撃を受けた場合、イランは実際に「完全封鎖」に踏み切るのでしょうか。イラン情勢に詳しい専門家は。

日本エネルギー経済研究所 中東研究センター 坂梨祥センター長
「無差別な封鎖の仕方をすると、イランの船舶やイランがいま通している関係の良い国々の船舶なども通せなくなる。本当にイランにできるのかどうか分からない」

完全封鎖を行う場合、機雷の敷設が想定されるとしたうえで、こうした無差別な方法をイランが本当にとれるのかは不明だと指摘します。

これに先立ち、アメリカのニュースサイト「アクシオス」は21日、トランプ政権がイランとの和平交渉に向けた初期的な協議を始めたと報道。イラン側に求める条件などを議論していて、▼ミサイル開発の5年間の停止、▼ウラン濃縮の完全な停止などが含まれるということです。

一方、レバノンメディアによりますと、イラン側は戦闘終結に向けた条件として、▼地域内のアメリカ軍基地の閉鎖や、▼賠償金の支払いなどを求めているとされていて、双方の立場には隔たりがあります。

日本エネルギー経済研究所 中東研究センター 坂梨祥センター長
「双方が相手にすごく厳しい条件を突きつけて、相手にのめないような条件を突きつけている。どちらかが譲歩しなければならないとしたら、それは相手の方だとお互いが思っている」

48時間の期限が日本時間あす朝に迫るなか、事態打開の糸口は見えないままです。