衆議院選挙の投開票日までのおよそ2週間で、候補者などに対する殺害予告など、SNS上の危険な投稿が336件に上っていたと警察庁が明らかにしました。

2022年の参議院選挙中に発生した安倍晋三元総理の銃撃事件をきっかけに注目された単独でテロなどを行う「LO」=「ローン・オフェンダー」について、警察庁は今回の選挙期間中、「LO脅威情報統合センター」を設置して警備体制の強化を図りました。

そしてきょう(12日)、警察庁は衆議院選挙の投開票日までのおよそ2週間で、候補者や警護対象者に対する殺害予告など、SNS上の危険な投稿が336件に上っていたと明らかにしました。

警察庁によりますと、高市早苗総理に対して隠語を使って「〇すぞ」などと殺害予告をする投稿のほか、高市総理が街頭演説に来るという書き込みに対し、「第2の山上さんお仕事だよ!」という投稿もあったということです。

「LO脅威情報統合センター」は、都道府県警や各陣営などから寄せられた危険な投稿の情報の中から特に危険性が高いと総合的に判断した場合は、投稿者を特定する調査を実施。実際に投稿者の自宅を訪問するなどして、本人に直接警告したということです。

警察庁は具体的な事例として2件公表しました。

X上で、「火炎瓶を腰に巻きつけながら首相官邸での抗議の焼身自殺を検討しています」という投稿が確認され、投稿した人物を東京都在住の40代の女性と特定。

警視庁が女性に接触して、警告したところ、女性は「高市総理の政策で職を失いそうになっており、軽い気持ちで投稿してしまった」と話し、投稿を削除したということです。

また、「岸田政権は間違っていた」「岸田は明日殺す」などと岸田文雄元総理に関する危険な投稿がされたケースでは、X社に投稿者の情報開示を求める「緊急開示要請」などを実施。

投稿者を東京都在住の20代の男性と特定して、警視庁が接触したところ、男性は「酔っぱらって朝帰りした時にノリで投稿した」「自民党や岸田さんのことが嫌いだとも思っていない」と話した上で反省の意を示したということです。

一方、衆院選の警護をめぐっては、演説会場での手荷物検査と金属探知検査の実施率はともに99%でナイフやハサミなどの危険物が発見されたケースがおよそ250件あったこともわかりました。

いずれも危害を加える意図はなく、主催者が一時的に預かり、演説後に返却する対応などを取ったということです。警察庁は「今回の衆院選での結果を踏まえ、警護の在り方について不断の見直しを進めるとともに、引き続きローン・オフェンダーの対策を推進する」としています。