アートとスイーツのコラボレーションです。アートの街としても人気の高い岡山県倉敷市で、名画をイメージしたオリジナルのスイーツを巡るイベントが行われています。

大原美術館所蔵の絵画ジョヴァン二・セガンティー二の《アルプスの真昼》をイメージした鮮やかなブルーのムースが印象的なケーキ。倉敷市で毎年この時期に行われるイベント「アートでふらっと倉敷」に合わせて登場したスイーツです。

洋菓子や和菓子を販売するスイーツ店10店舗が参加し、大原美術館に所蔵されている絵画をモチーフにしたスイーツを新たに作り販売しています。

倉敷市児島の《パティスリー・ピアジェ》に登場したのは和柄を連想させるケーキ。

(新田真子キャスター)
「このアート作品のようなケーキいただきます。ナイフ入れるのがもったいない。最初にがつんとチョコの濃厚な香りがするんですけれど、あとからユズのさわやかな香りが口の中に広がりますね」

モチーフは岡山出身の洋画家・児島虎次郎の作品《和服を着たベルギーの少女》です。ベルギー産のチョコレートを使い、柚子や桜のジュレで日本らしさも表現しています。

(パティシエ 有信瑠星さん)
「児島虎次郎が描いた絵を知らない人も来店されることも多いんですけど、そういう方(絵を知らない人)でもこの絵を表現したんだと照らし合わせながら見ることで、ケーキと絵を見比べながら楽しんでいただけたら」

さらに、倉敷市浦田にある《パティスリー・オクサリス》では、ゴーギャンの《かぐわしき大地》をモチーフにしたムースケーキを販売しています。

(新田真子キャスター)
「いただきます。甘酸っぱくてチョコレートの味が濃厚。サクサクとした食感がタルトから感じられて楽しめますね」

絵の中で描かれている葉は、イチジクの葉と言われています。そこで、今が旬の倉敷市・玉島地区のイチジクをメインに考案しました。

(オーナーシェフ 蔭山泰典さん)
「かぐわしいというのは、素晴らしいという意味だったり、良い香りという意味がありますので、ゴーギャンが移住したタヒチに想いを馳せて、タヒチ産のバニラビーンズを使ったバニラのブリュレをいれたり、倉敷産のイチジクを使ったという部分ですね」

スイーツ作りとアートには大きな繋がりがあると蔭山さんは話します。

(オーナーシェフ 蔭山泰典さん)
「アートって結構自由な発想だと思っているので、日々の仕事も作品作りの延長だと思っているので、それが仕事でもあり日常生活でもあるので、そういう意味では日々アート作り。作品作りではアートの延長かなと」

スイーツ店のほか大原美術館など市内の11のアート施設には二次元コードを設置。6か所をめぐると抽選で市内のホテルの宿泊券やディナー券が当たるデジタルスタンプラリーも展開しています。

このイベントは来月30日まで。

スイーツと共に名画を巡り、アートのまち「倉敷」の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。