きょう、中国で拘束された日本人男性に懲役3年6か月の実刑判決が出たことついて、かつて懲役6年の実刑判決を受けた別の日本人男性がJNNの取材に応じました。

アステラス製薬の60代の日本人男性社員は、おととし3月、「反スパイ法」などに違反した疑いで帰国直前に身柄を拘束され、その後、起訴されました。

そして、北京の裁判所はきょう、スパイ活動を行ったとして、男性に懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。

金杉憲治大使は「極めて遺憾だ」とコメント。日本の外務省は、中国側に男性の早期釈放を求めています。

2016年に懲役6年の実刑判決 鈴木英司氏
「(3年6か月は)基本的には短いと思います」

2016年、中国でスパイ行為を疑われ、懲役6年の実刑判決を受けた日中青年交流協会の元理事長の鈴木英司氏は、自身が判決を受けた時のことをこう振り返ります

2016年に懲役6年の実刑判決 鈴木英司氏
「すべてが秘密と非公開。傍聴席があるにもかかわらず誰もいないのは本当に不気味」

また、刑務所に連れて行かれた際については。

2016年に懲役6年の実刑判決 鈴木英司氏
「朝ですね、支度をしろと言われて、車いすに乗って、全部縛られて、こうやられて、目をつぶってガラガラと押していくわけです。(Q.どこに行くとか一切言われない?)一切言いません」

中国では2014年に「反スパイ法」が施行されてから、これまで今回の男性を含め17人の日本人が拘束され、11人の実刑判決が確定しています。