福島市で開発が進められている、大規模太陽光発電所=メガソーラー。この夏にも完成するのを前に、25日に施設が報道陣に初めて公開されました。気になるその全容とは…。

森林が切り開かれ、日の光に反射するグレーのパネル。福島市の先達山で開発が進むメガソーラーです。これまでに近隣の住民からは、景観の悪さを指摘する声や、工事の中止を求める声があがっています。

去年は大雨で2度にわたり、泥水が県道に流出しました。福島市ではこの開発をきっかけに、3月、メガソーラーの新たな開発を規制する条例も可決されています。発電所はこれまで問題が指摘されていましたが、撮影の許可を得られず、その全容はベールに包まれたままとなっていました。

伊藤大貴記者「開発が進められている現場です。ずらりとソーラーパネルが並んでいて、向こうの斜面にもパネルが確認できます」

工事の開始からおよそ3年半。25日、その施設が報道陣に初めて公開されました。おもに3つのエリアに区分され、全体の8割以上の工事が完了しているということです。この施設では、1万6000世帯あまりの年間電力消費量にあたる6770万キロワットアワーの発電量が想定されています。

開発の担当者は、問題視されてきた「景観」に加えて、「大雨への対策」も講じていると説明します。

開発担当者「4月から5月くらいからは青々としてきて、下から見ても緑が全面に映る」

山の斜面などおよそ20ヘクタールには比較的、生育も早いとされるコナラの木を植樹。さらには芝を含む5種類の種を散布して、土砂の流出などに備えているといいます。

担当者「景観の悪化を回復できるように、緑をちゃんと植生しながらやっているというところを知っていただきたい。末永くこの地域の方々と共存できるような形で発電設備を運用できたらいい」

今後は国の審査などを経て、今年9月30日ごろに商業運転が始まる予定です。