ロシア国営ガス会社は、ウクライナを経由したヨーロッパ向けの天然ガス輸送を停止したと発表しました。ウクライナ側がロシアの収入源を減らすためとして、通過契約の更新を拒否した形で、「歴史的な出来事だ」としています。
ウクライナのパイプラインを経由するロシア産の天然ガス輸送については、ロシアの国営ガス会社「ガスプロム」とウクライナの国営会社が、2019年12月に5年間のガス通過契約を結び、去年末で契約期限となりました。
これについてロシアの「ガスプロム」は1日、「ウクライナが契約の延長を繰り返し明確に拒否した」として、ウクライナを経由したガス輸送を停止したと発表しました。
ウクライナ側は「ロシアの収入源を減らす必要がある」として、契約更新を拒否する方針を示してきました。
ウクライナ・エネルギー省も1日、ロシアからガス輸送を停止したと発表したうえで、「歴史的な出来事であり、ロシアは市場を失い、経済的損失を被るだろう」と強調しました。
ウクライナ経由のロシア産の天然ガスについては、2022年のロシアによるウクライナへの侵攻開始後もハンガリーやスロバキアなどが購入を続けてきました。
一方、ロシアからトルコなどを経由するパイプラインを使ったガス輸送は継続しています。
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