中東レバノン各地で、イスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員らが持っていたポケベル型の通信機器が爆発、9人が死亡、2700人以上がけがをしました。イスラエルが機器に爆発物を仕掛けていたと報じられています。
スーパーで商品を見る男性。突然バッグが爆発し、衝撃で倒れ込みます。17日、レバノン各地でヒズボラの戦闘員らが持っていたポケベル型の通信機器が一斉に爆発し、9人が死亡、2700人以上がけがをしました。
去年10月、ガザでの戦闘が始まって以降、ヒズボラはイスラム組織ハマスに連帯を示し、イスラエル軍と交戦を続けています。こうした中で起きた今回の爆発。
アメリカのニューヨーク・タイムズは、イスラエルが通信機器にひそかに爆発物を仕掛けていたと報じました。「ヒズボラ」が台湾の「ゴールド・アポロ」社におよそ3000台の通信機器を発注。レバノンに届く前に、少量の爆発物と遠隔で起爆させるスイッチが埋め込まれたということで、この機器にヒズボラ指導部から発信されたかのようなメッセージが送られ、起爆装置が起動したと伝えています。
報道を受けて「ゴールド・アポロ」の会長は…
ゴールド・アポロ 許清光 会長
「ゴールド・アポロは3年間ほど『BAC』という会社と長期の商標の使用認可契約を結んでいます」
通信機器は自社のブランドの使用を許可したハンガリーの会社が製造したものだと説明しました。
今回の爆発について、専門家はイスラエルの高度な諜報能力によるものだと指摘します。
放送大学 高橋和夫 名誉教授
「ヒズボラの中におそらくイスラエルのエージェントがもぐりこんでいて、あるいはイスラエルに情報を売ってる人がいて、詳細な情報が伝わってくるからこそ、こんなサイバー攻撃ができたんですね」
イスラエルは過去、ハマスのために爆弾を製造していた技術者を携帯電話を爆発させて暗殺するなどしてきました。
今回の爆発について、イスラエルはこれまでに公式な反応は出していませんが、爆発に先立ち、ヒズボラとの戦闘を受け避難している住民の帰還を新たな戦闘の目標に加えたと発表していました。
放送大学 高橋和夫 名誉教授
「イスラエルとしては、もうヒズボラに対する攻撃の準備を整えているわけで。これでヒズボラが大規模な戦争を仕掛けてくれば、自分たちが仕掛けなくても戦争が始まるということで、(戦争を始める)責任を逃れられるという計算があったのかもしれない」
一方、ヒズボラは爆発はイスラエルの責任だと断定し、報復攻撃を示唆。さらなる戦闘の激化が懸念されます。
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