夏場は雑草が伸びる時季でもありますが、愛媛県松山市の石手川沿いで道路のそばに生えた雑草が最近、急に枯れたエリアがあります。なぜ草は枯れたのでしょうか

松山市を流れる石手川。川沿いには公園も設けられ、犬の散歩コースや子どもの遊び場として親しまれています。その石手川の一角では今‥

一部の場所で道路沿いの雑草が枯れています。
付近の住民によりますと、今月に入り急に枯れ始めたそうです。
なぜ草は枯れたのか。
今月15日現場で取材していると草むらにしゃがみ込み何か作業をする男性の姿が・・・
手にはスプレーのようなものも見えます。


(カメラマン)
「すみません何かまかれていました?これ何を入れられているんですか?」
(男性)「ただの水です」


当初は「水」と答えていた男性。
詳しく話を聞いていると…

(カメラマン)「この辺りで草が枯れて除草剤か何かまいているのではという住民がいるがこれは何か?」

男性)「除草剤です」
男性は除草剤を撒いていたと言います。


この一帯を管理する国交省松山河川国道事務所によりますと、除草剤が川に流れでた場合、含まれている成分によっては、生態系や農作物に影響を及ぼす恐れがあるということです。

そのため、河川国道事務所では除草剤を撒いている人を発見した場合、口頭で注意しています。先ほどの男性も職員から・・・

(国交省の職員)
「堤防は確かに使いづらいところはあるが除草剤を使うのは国交省では禁止になっているのでそこだけ注意をして」


ところで男性はなぜ除草剤を撒いていたのでしょうか。

(男性)「ここを歩くんでそこの部分が通りにくいんですよすれ違うんで勝手なことをした私が悪いんですすみませんでした」

男性は日頃からこの道を利用していて、草が伸びて通行の妨げとなっていたことから通りやすいようにと善意で除草剤をまいていたといいます。


一方、除草剤が撒かれることに不安を感じる人も・・

(犬の散歩で利用する住民)
「迷惑をこうむる人がいるから除草剤みたいなのはまかない方がいいと思う。ここワンちゃんを結構散歩をさせているから出来るだけにおわせたりなめさせたりしないようにここは抱っこして渡っている」


実は石手川や重信川沿いでは2~3年に1度、除草剤とみられるものがまかれ、草が枯れるケースが確認されていて、国交省も看板を設置し、注意を呼びかけています。

一方、松山河川国道事務所でも草刈りをしているものの、1回あたりの費用がおよそ5000万円と頻繁にできないことから、草刈りが必要な住民には貸し出しもしている草刈り機の利用を呼び掛けています。

多くの人が通る「道」、何よりも利用者のモラルが問われています。