高知県土佐市の小学生が制作した防災マップが全国コンクールで「気象庁長官賞」を受賞しました。疑問点を自ら調べ、死者や負傷者を1人でも減らすために何をしなければいけないのか、考えた結果が評価されました。
「ぼうさい探検隊マップコンクール」で気象庁長官賞を受賞したのは、土佐市の蓮池小学校5年生”蓮池はーす隊“が制作した防災マップです。
児童たちは去年6月、線状降水帯による大雨で冠水した道路を見て「自分たちが住む地域を流れる波介川(はげがわ)は大丈夫なのか」と疑問を持ったことが、マップをつくるきっかけになったといいます。
児童たちは大雨が降った時、土砂崩れが起きそうな場所を調査したほか、「これらの情報を地域の人たちが知っているのか」という疑問から、住民を対象にアンケート調査を実施。およそ8割が「知らない」と回答したことから、防災について「学ぶ場」を作ることの大切さに気づきました。
調べた結果をマップにするだけでなく、助ける側として自分たちに何ができるのか、マップの中に提言を盛り込んだことが評価されました。
(児童)
「普段の下校中、気にしてないところでも意識してみたらいろいろ危険があって、周りを見ているつもりだったけど、見えてないんだなと思った」
「この“自助”と“提言”のところを作った。『できるだけ死亡者とかけがする人を減らしたい』という気持ちで頑張った」
(あいおいニッセイ同和損保 高知支店 海野雅敬 支店長)
「調べたものをただ書くだけでなく、その中で議論して“新たにこんなことをやったらいいんじゃないか”と行動に移して、最後には将来に向けての課題まで持っていけているのがよかった」
今年のコンクールには全国から1708作品が寄せられ、蓮池はーす隊のマップを含む22作品が入賞しました。